【手が痺れる】病気とは?検査の一部を紹介ー知覚検査ー




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手が痺れる…指先がうまく動かせない…そんな症状があった場合、放置せずに病院で早めに病院診察してもらうことをお勧めします。

時間経過によって症状が悪化することがあるということもありますが、場合によっては簡単な固定や手術で症状が改善することが見込めるからです。

原因は様々ですが、痺れ方や痺れている部位などによって、ある程度の予測はつけることができ、

【手根管症候群】:親指・示指・中指と環指の母指側半分の掌側が痺れる→正中神経障害

【肘部管症候群】:小指と環指の小指側半分の掌背側が痺れる→尺骨神経障害

【橈骨神経麻痺】:親指・示指・中指の手の甲側がしびれて手首が背屈しにくい→橈骨神経障害

【頸椎疾患】:手背・前腕・上腕がしびれている場合や両手がしびれる場合など

原因はこれだけではありませんが、このようにいろいろな疾患が疑われていきます。

医師が正確な診断をするためには、誘発筋電図検査などの検査を行っていくことが必要であり、その一つに私が臨床で実施している『精密知覚機能検査』というものがあります。




精密知覚機能検査

精密知覚機能検査とは…

末梢神経断裂、縫合術後又は絞扼性神経障害の患者に対して、当該検査に関する研修を受講した者が、Semmes-Weinstein monofilament set を用いて知覚機能を定量的に測定した場合に算定できる。

とあります。

私はこちらの文面に基づいて検査を行なっており、ここでのSemmes-Weinstein monofilament setを用いた検査(SWT)について今回は説明していきます。



SWT(Semmes-Weinstein monofilament test)

 

SWTは太さの異なるナイロンフィラメントを用いて、皮膚上に刺激を与えてその応答によって(静的)触覚の閾値を判定する感覚検査です。

フィラメントには太さによって番号が割り振られており、感じ取ることのできたフィラメントの番号に応じて、指定された色でマッピングしていきます。

番号1.65〜2.83:触覚正常ー緑色 
番号3.22〜3.61:触覚低下ー青色 
番号3.84〜4.31:防御知覚低下ー紫色
番号4.56〜6.65:防御知覚脱失ー赤色 
番号6.65で不可:測定不能ー赤色+黒斜線
上記のように色によって知覚低下の程度が分けられているため、マッピングすることによって、どの部位で知覚低下が生じているか視覚的に確認することができます。
検査は状態にもよりますが、およそ30分前後で行うことができます。
他にも検査はありますが、どれも簡単な検査ばかりですので、もし痺れなどの症状があるのでしたら、一度診察を受けていただくことをお勧めします。
今のつらい症状が改善する方法が見つかるかもしれません。
また、医療職の方で精密知覚機能検査の算定を取られたい方は「日本ハンドセラピィ学会」が開催しているSW-test講習会を受けていただくことで算定可能となっています。興味がある方はぜひ受講してみてください。

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